例外なく、絶対にウケる超オススメの曲はコレ!

昭和13年に公開された
松竹映画『愛染かつら』の主題歌(デュエット曲)です。

旅の夜風』 
    唄:霧島昇、ミス・コロムビア
 作詞:西条八十(さいじょう やそ)
 作曲:万城目正(まんじょうめ ただし)

 歌い出し:花も嵐も 踏み越えて 行くが男の生きる途(みち)~

1

まず認知度が高く、ウケがいい!

この曲は当時、そうとう流行したようで、
売上が80万枚という驚異的な数字だったそうです。
当時、日本にレコード再生機が何台あったんだろうと思いますが、
考えられない数字です。

それだけ浸透していて、
85歳以上のほとんどの人にすごくウケる。
もう少し若い人にも、わりと認知度があり、男女を問わない。 
こんな曲は他にないのではないでしょうか。

高校三年生や青い山脈も、
認知度としては同じくらい有名かつ花形ではあるが
この歌は、それらの曲より格段に、ウケがいい。
話題に出したとき、曲を流した時の喜びの質がちがうように思うのだ。

なぜこんなにウケがいいのか

ウケの良さの理由として、この曲が映画の主題歌だったこと。
『愛染かつら』という映画は、むしろこの主題歌よりも知名度は上だ。

なので曲を聴いたときに、メロディーだけではなく、
愛染かつらの映画のシーンや、
俳優たちの顔まで浮かぶのだろう。
メロディーもなんとも調子が良くて複雑でなく、雰囲気がある。

逆に、歌詞にはさほど意味がない(笑)

当時は検閲により、レコード会社の作る曲は規制がされていたので
恋愛を歌うときには、直接表現せずに
花鳥風月にことよせて暗示する、とか
プラトニックな気分を歌い上げるとかが主流だったためです。

合唱やカラオケがおすすめ

音域の幅がせまく、とても歌いやすいメロディーなので
難易度が低く、だれでも歌えるのがまた良いところ。

ただし「旅の夜風」という「曲題」だけが、
なぜかあまり浸透していないので、
『愛染かつら』という映画の名を一緒に伝えるのが大事。
愛染かつらの歌ですよ、歌い出しは「花も嵐も~」ですよ、
と伝えると、お年寄りの顔色がすぐに華やぐはず。

カラオケをする時にも、
題名の一覧から曲を選ぶシチュエーションでは
なかなか選ばれないので、介護者のほうから選曲してあげると
大変よろこばれると思います。

ちなみにデュエット曲ではあるが、
無理にパートを分けて歌わなくても大丈夫。
カラオケで1人で歌ってもらうのも、
全員で合唱するのもおすすめです。

歌手について

歌っていた歌手については、この曲の場合、
あまり思い入れがない人が多い気がする。

それよりも映画のストーリーや俳優たちに心を焦がした人が多いのだろう。
(映画『愛染かつら』もぜひチェックを)

霧島昇という歌手。
この人も、実は結構な人気歌手だったようで、
かの有名な高峰三枝子らと浮名をながしたりしたのち、
この曲のデュエット相手のミス・コロムビア(日本人ですw)
と結ばれたそうです(その時の仲人は山田耕作)

ミス・コロムビアというのは、
コロムビアという会社が売り出した
覆面女性歌手の芸名だったそう。
やがて戦局がきびしくなり、カタカナ芸名を禁じられ、
本名の松原操という名前にもどしたそうです。
なにしろ、この曲は驚異的にヒットしたため、
その後も何人かにカバーされている。
(神戸一郎・青山和子など)

実際に聞いてみよう

私のお気に入りはこれ↓です。倍賞千恵子が美しすぎて、見入ってしまいます。